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【医師コラム】心房細動ってどんな病気💓リスクの高い人は?

こんにちは!みなさんは、「心房細動」について知っていますか?
今回は、当院の山﨑院長に心房細動について聞いてみました😊
どんな病気なのか簡単にご説明します!
心房細動とは
心房細動は、心臓の上部にある「心房」が痙攣したように細かく震え、血液をうまく全身に送り出せなくなる病気です。
よくある症状としては、下記の通りです。
【症状】 息切れ、めまい、動悸、高血圧、全身怠惰感、夜間頻尿等
※症状が全く現れない方もいらっしゃいます。
症状が悪化すると…
心房細動が続くと、心臓のポンプ機能が低下し、様々な合併症を引き起こす可能性があります。
特に注意が必要なのが「脳梗塞」です。心臓内にできた血栓が血管を通って脳に運ばれ、血管を詰まらせてしまうことで発症します。
心房細動がない方に比べ、約5倍も脳梗塞のリスクが高まると言われています。
また、全身に十分な血液を送り出すことができなくなると「心不全」になります。
脳梗塞の発症に大きくかかわる心房細動
心房細動は脳梗塞の発症に大きく関わっています。
残念ながら我が国の心房細動患者は少なくとも100万人、予備軍を加えると200万人いらっしゃいます。
70歳代で5%、80歳代で10%の発生は避けられないと考えられています。
(Framingham Study:Stroke22:983-988,1991)
心房細動を発生しやすい方、発生が重大な合併症を引き起こす方の研究も進んでおり、
CHA2DS2-VAScスコアによる評価(☑心不全、☑高血圧、☑75歳以上、☑糖尿病、☑女性、☑血管疾患)、
また最近では睡眠時無呼吸症候群との関係性が報告されています。
長生きすればするほど心房細動のリスクは高まります。
しかし、心血管系の病気はがんとは異なり、不必要に恐れることはありません。
重大な合併症を予防するための適切な対策を講じれば、
元気な毎日を送りながら、長寿を全うすることも十分に可能です。
【予防するための適切な対策】
〇定期的な検診・健診
〇検脈の習慣化
〇適度な運動
〇禁煙・節酒
〇バランスの取れた食事
〇適切なカロリー摂取
〇十分な睡眠の確保
など
手首の動脈を使った自己検脈
①手首を少し曲げて、手首の「しわの位置」を確認する
②しわの位置に、反対の手の「人差し指」や「中指」の先が来るように3本の指を当てる
③15秒ほど、脈拍を触れてみて間隔が、“規則的”かどうかを確認する
⚠️脈の感覚が不規則であれば、至急循環器内科医へご相談ください!
院長(循環器内科医)より👨⚕️
心房細動は、放置すると重篤な合併症につながるリスクを伴いますが、心房細動を含む心血管系の病気は「がん」とは異なり、
重大な合併症の予防をすれば元気に日常生活を送ることが出来ます。
毎日、検脈をすることで心臓の異変に気がつくことが出来ますので、検脈を習慣にしてみるのはいかがでしょうか。
血圧計やスマートフォン、スマートウォッチなどをお持ちの方は積極的に使用しましょう。
心配であれば、心電図検査を受けることをお勧めします!
当院2階の健診センターでも検査をお受けいただけます。お気軽にご相談ください。